WORKS CASE1

石油プラント・製油所の
班長を対象にした、
非言語コミュニケーション研修

□実施期間:1日(1クラス4~8名)
□対象者:班長層
□業種:石油プラント(製油所)

お困り事

製油所での安全・安定操業のためには、人的ミスを未然に防ぐことが重要で、そのためには社員間のコミュニケーションが欠かせません。しかし、人員の削減、特定の年齢層が少ない、知識豊富な人材が定年退職でどんどんと現場から離れている、といった現状があります。そのため、ますます現場でのコミュニケーションの重要性が高まっている背景があります。

班長層は、現場を取り仕切る要的な存在ですが、職場での部下とのやりとりに困ることが多いそうです。
「最近の若者はおとなしくて、話さない人が多いんです。『わかったか?』と聞いても『わかりました』としか返ってこないし、これ以上何を聞いたらいいのか、何を考えているのかわからないです。」という悩みを抱えています。

解決の道筋(提案)

このような状況にいらっしゃる班長層に向けて、コミュニケーションをテーマにした研修を企画することになりました。
現場視察をさせていただいた際、彼らは計器類がずらっと並んでいる部屋で異常がないかをモニタリングし、何か異変があった場合には現場へ行ってチェックしていました。一瞬で多くの機器の針や数値から異変や異変の前兆などを見て取っており、卓越した能力を持っているのです。

コーリングでは、このような計器類を見る「観察眼」を、今後は人(部下)へ向けることができるのではないかと考えました。たとえ何もしゃべらない人が相手でも、その人を観察することで様々な情報を入手できます。そして、観察を入口に相手の気持ちや考えを理解していくようなコミュニケーションの基礎スキル、特に非言語コミュニケーションに特化したものを企画しました。

ねらい

人は言葉を発していなくても、非言語で様々な情報を発信しています。特に感情に関わることは言語よりも非言語で発したり受け取ったりすることが知られています。
まずは「非言語要素」にはどのようなものがあるのかを知ること、そして非言語要素からどんな気持ちや考えが読み取れるのかを理解します。そこで大事なのは読み取ったものはあくまでこちら側の解釈であるということです。その解釈が正しいものか相手に確認する必要があり、どのような言葉遣いや言い方で確認するか、そういった「観るスキル」「話すスキル(確認)」を理解する内容の研修を行いました。

内容

1日での実施という制約条件があるため、スキルトレーニングを行う時間はなく、スキル紹介(スキルを理解する段階)のみの研修です。とはいえ講義ではなく、体験的内省型の形式をとります。

音声のない映像(人がコミュニケーションのやり取りをしている映像)を見て、そこからどんな非言語をキャッチできるかといったアクティビティや、ロールプレイングなどを通して体験的に理解を深める手法を多用しました。また、職場でどのように活用できそうかという視点を重視し、討議したり考えを促したりしながら、明日への解決のヒントを一つでも持ち帰ってもらえるように研修を組み立てて行いました。

その結果、人事の方にも参加者のみなさまにも手応えを感じていただき、年に一度新しい班長層の方へ向けて、研修を行わせていただいております。

上部へスクロール