リ・スキリングが流行っていますが、
何から始めるのがいいでしょうか?
過去にいただいたお悩み事をベースに、内容を一部加工して一部をご紹介します。
ざつだんのイメージとしてご参照ください。
実際は、いただいたお話の内容をweb上に公開することはありませんので、ご安心ください。
最近、リ・スキリングが流行っているのですが、導入する場合は何から始めるのがいいでしょうか? やはりDXでしょうか?
そうですね、リ・スキリング(=Reskilling)という言葉が確かに流行っているようですが、なぜ、今、皆が「リ・スキリングがいい」と言っているのか、どのような理解をされているでしょうか?
それは、政府が言い始めていますからね、リ・スキリングって。
なぜリ・スキリングをするべきだと言っているのだと思いますか? そもそも、政府がなぜ民間の企業の教育に口を出そうとしているのでしょう?
そうですね、日本の成長が止まってるからでしょうか。
そうですね、日本の経済力がどんどん落ちています。企業の業績を上げて貰わなければいけない。しかし、そもそも、会社がなぜ社員を教育しないといけないのでしょうか。
そんなこと考えた事なかったです。業績を上げるためには社員に成長してもらわないといけないと、単純に考えていました。
会社側が社員を育てるのは何のためか。業績を上げるためには、最終的に会社の事業を変える、商売の仕方を変えるということになるので、社員にやってもらいたい仕事の内容が変わるのです。
新しい仕事をうまく効果的にやってもらうために、社員に新たなスキルを身に付けて(=リ・スキリングして)もらう必要があります。
これから会社側がどんな事業をどんな方向性で行おうとしているかによって、社員に身に付けてもらいたいスキルや、育成内容は変わってくるってことですね。
はい。すでにスキルを持っている人を採用しようとしても、欧米のようには上手くいきません。欧米型のように職務を細分化して保有スキルで求人しマッチさせるには、日本の労働市場はまだまだ自由化してない状況にあるからです。
これからの社内の事業や業務の内容に合わせて、すでにスキルを持っている人を求人するより、社員のスキルを育てようという考え方なんだね!
人材開発側でも、会社の経営企画と連動していることが重要でしょう。どのような経営をしていこうとしているのか、それを理解した上で社員にはどんなスキルを持ってもらう必要があるのか、そのためにはこのような育成が必要だ、という順序で考えます。
そこで、「本当に経営的にDXのリ・スキリングが必要なのか?」ということを考えなくてはいけません。
なんとなく「巷で言われてるからDXだ。我が社では根本的にDXを入れていく」となっている方が多いような気がします。経営方針がそういう方向に変わられているんですかね。
恥ずかしながら、流行っているからやらなきゃいけないと思っていました。
新しいことに敏感なことは良いですが、だからといって、何か新しいことを社員に勉強させるばかりになっていませんか。
先程の、どんな経営をするかという点をきちんと理解した上で、社員育成のことを考えなければ、話が変わってくるんです。
話が変わるというのは、社員育成の効果が変わってくるいうことですか?
そうです。つまり、社員が研修を受けさせられて「何で俺らこんなことしなくちゃいけないのか」と、そんな風に思ってしまったら、もうその研修はほぼ意味はありません。研修は受けるけど出席するだけという、お互いに意味の無いものになってしまいます。
その会社の経営とその研修とが繋がっているのが本来の姿であって、論理一貫しているはずなんです。
目的論から入る。つまり「何のためにこの研修してるんですか?」と問うことが重要だと私は考えます。そのような意味がある研修っていうのは、社員にとっても面白いものになるはずです。
何だか全く勉強不足というか、そんな風に研修を捉えた事がありませんでした。
Bさんがおかしいと言っているわけではないんです。一般的によく「目的が大事」と言いますが、実際に研修を企画する際などに、きちんと目的を考えているか、現場での自らの言動や思考がどうなっているか、そのことに気づいていくことがとても重要なんです。
目的や目標がはっきりしていると、やる気も出そう! せっかく勉強するなら面白いに越したことはないですよね!
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